第2回定例会としてカーボンニュートラルセミナーに参加

中小企業のためのカーボンニュートラルセミナー20240821
中小企業のためのカーボンニュートラルセミナー20240821 By 守口門真商工会議所

去る8月21日(水)の14時~守口門真商工会議会館2階の会場において、「中小企業のためのカーボンニュートラルセミナー」が開催され、当研究会代表の加藤が登壇しました。そのセミナーでは総勢24名の経営者が参加し、我々、中小企業GX推進研究会のメンバーも3名、応援にかけつけました。

今回はその参加したメンバーより、感想をいただいているのでご紹介をさせていただきます。

カーボンニュートラルセミナーに参加して

ではさっそくですが参加者からの感想コメントをいただいております。まずはご参考ください。

GX推進で中小企業の未来を拓く挑戦と支援|木下 健

先日、守口門真商工会館で行われた「カーボンニュートラルセミナー」にオブザーバー参加してきました。当研究会の加藤代表はじめ、近畿経済産業局、大阪府環境農林水産部等の講演を通じ、ここ十数年世界中で叫ばれていることの本質や我々が真剣にこの問題にどう向き合っていかなければいけないのか、あらためて認識させられました。

企業が今後さらにその「価値」を高めていくうえで、ESG・GXという視点が必要となることは否定できないですが、中小企業にとって大企業からの要請に従って後ろ向きに取り組むのではなく、自らのこととして取り組むためのサポート(GXサポートパッケージのようなもの)を我々が担う必要があると思います。

国際イニシアティブにおけるSBT認証は中小企業でも比較的ハードルが低いとのことでしたので、SBTはじめとした認証制度の認知拡大や中小企業者の取得支援などにGX推進研究会が役立てることがあるのではないか、と同時に個人的にはまだまだ広く深く学ぶ必要があると痛感しました。

中小企業のカーボンニュートラル戦略:持続可能な未来への道|楠田貴康

カーボンニュートラル戦略に関するセミナーに参加し、中小企業が二酸化炭素排出量の見える化やSBT(科学的根拠に基づく目標)認証の取得を通じて、持続可能な経営を推進する重要性について新たな気づきを得ました。

まず、排出量の見える化は、現状把握し、企業が具体的な削減目標を設定するための出発点であり、これは効果的なカーボンニュートラル戦略の基盤となります。排出量を定量化することで、企業は自社の環境影響を明確に理解し、戦略的に削減策を講じることができるようになります。

さらに、SBT認証の取得は、企業の環境への取り組みが国際的な基準に沿ったものであることを示すものであり、これにより取引先や顧客からの信頼が向上します。また、企業は長期的な視点での道筋を確立できます。これにより、企業は単なる環境対策ではなく、社会的責任を果たしながら、競争力のある経営を行うことが可能になります。

このような取り組みは、企業個々の成長だけでなく、業界全体や社会全体の持続可能性向上にも寄与します。カーボンニュートラルに対する取り組みは中小企業にとっても現実的かつ必要不可欠であることを実感し、支援活動においても積極的に推進していく意欲が高まりました。

推進のための道筋と経営者への訴求という課題|西本文雄

カーボンニュートラルセミナーに参加し、加藤代表の講演を拝聴しました。関連知識を網羅した内容で、非常によくまとまっていたと感じました。特に脱炭素経営についての概要説明は、ポイントが整理されており、理解を深めるのに役立ちました。

一方で今回の講演内容では、一部の経営者にとっては共感を得られると予想できるものの、大多数の中小企業経営者にとってはあまり響かない可能性があるのではないかと感じました。つまり脱炭素経営に既に取り組む意思を持つ経営者には有益な情報だが、まだ踏み出せていない経営者にとっては、さらなる説得が必要だということです。

今後は、より幅広い経営者層に訴求できるよう、解説のロジック(←仮に組み立ててみました)をさらに検討する必要があると考えます。例えば、脱炭素経営がもたらす具体的な経営メリットや、段階的な取り組み方法などを、中小企業の経営者目線で、より分かりやすく提示することが重要でしょう。

このセミナーを通じて、脱炭素経営の重要性を再認識するとともに、その普及に向けた課題も明確になりました。今後も継続的に学びを深め、自社や取引先との対話に活かしていきたいと思っています。

登壇者である加藤代表の感想|加藤慎祐

守口門真商工会議所のセミナーに参加し、第1部は加藤よりカーボンニュートラルの概要及び背景、中小企業がこれに取り組むべき必要性を説明しました。第2部では、近畿経済産業局や大阪府、関係団体の方々より、中小企業がカーボンニュートラルを進めるうえで有用な支援策の紹介がありました。

各種補助金や省エネ診断については既に知られていますが、SBT認証についても「中小企業版SBT」があり、CO2排出量の測定・換算ツールの整備が進んでいるとのことでした。

終了後、関係団体の方に話を伺ったところ、認証取得にかかる時間は数カ月ほどで、小規模事業者でも取得済みの企業があるとお聞きしました。また、SBT認証に限らず具体的な取り組み施策については、役所にて実際の事例集をWeb上で公開されており、自社にとって実現可能な方法を検討する材料にできそうです。

我々コンサルタントとしては、カーボンニュートラル推進の支援として、役所や自治体が提供する推進手順や事例の情報を参考にしつつ、まずは省エネ診断により現状を把握し、次にSBT認証取得を含めた目標設定を提案するのも有効かと感じました。

まとめ:カーボンニュートラルセミナーに参加して

この「中小企業のためのカーボンニュートラルセミナー」では、参加者から排出量の見える化やSBT認証取得の重要性、経営者へのさらなる訴求の必要性、具体的な推進手順や事例の情報活用などが指摘されました。

やはりこのようなセミナーは、中小企業にとっても、我々推進側にとっても、カーボンニュートラルへの取り組みを促進するための貴重な機会となることがわかりました。参加者からの声は、今後の研究会活動における重要な指針となります。我々は排出量の見える化やSBT認証取得支援、経営者への意識改革、さらには行政や自治体との連携強化など、多岐にわたる活動を通じて、中小企業のカーボンニュートラル実現のための支援ができるよう準備を進める所存です。

中小企業GX推進研究会は、今後もセミナーや情報発信などを通じて、中小企業の皆様をサポートしてまいります。共にカーボンニュートラル社会の実現を目指しましょう。