組織を温めて、地球を冷やす|横山 哲朗

はじめまして。中小企業GX推進研究会の横山です。

私は、「中小企業診断士×社会保険労務士の複眼で、事業に発展を、労働に尊厳を、社会に持続可能性をもたらす」を個人のミッションとしています。

このミッションを果たすためには、脱炭素への取り組みが欠かせないと考えています。

これまで・現在までのお仕事について

中高生のころから地球環境問題に関心があり、生徒会新聞に環境問題についてのコラムを連載したり、高校生だけの環境NGOの発足に加わったりしていました。それが長じて、環境問題に社会科学からアプローチしたいと考え、大学および大学院で地域経済学・環境経済学について研究しました。大学外でも環境NGOの研究グループに参加し、政策提言活動なども行っていました。

博士号は取得したものの力及ばず研究職のポストを得られなかったため、妻の妊娠を機に医療系の団体に就職しました。しばらくは自分と家族の生活を支えるのに必死で環境問題からは足が遠のいていました。ふと気づくと昔から慣れ親しんだ「持続可能な開発」という考え方が、SDGsとして大きく育って目の前に立ち現れていました。そのタイミングで自分が企業支援の国家資格を取得したことに勝手に運命を感じて、企業のサステナビリティ対応の支援こそが自分のミッションであると見定めました。

2021年1月に副業で開業し、2023年7月には完全に独立しました。その間、一般的な労務顧問や経営支援の傍ら、SDGs関連のセミナーや企業支援にも取り組んでいます。脱炭素カードゲーム「2050カーボンニュートラル」を用いた研修なども行っています。

現在、経営支援を行うために抱えている課題

いま企業支援において最も大切なのは「心理的安全性の高い職場づくり」だと考えています。

脱炭素を含むサステナビリティ対応はほとんどの企業にとって新しい挑戦となります。新しい挑戦には、新しい挑戦を支える組織風土が必要です。キツイ職場でもサムイ職場でもなく、アツイ職場つまり顧客や社会への貢献意欲が高く心理的安全性の高い職場が求められています。

例えば社長が社会貢献を高々とうたっても労働環境が劣悪だと従業員は白けてしまいます。逆に労働環境が十分満足できるものであっても、顧客や社会への貢献のために求める仕事の水準が低くければ、ヌルイ職場になってしまいます。

脱炭素の取り組みも同様です。自社と社会の脱炭素を実現するためには、今までにない発想も求められます。とくに自社の脱炭素ではなく、社会の脱炭素需要を新たなビジネスチャンスと捉えて取り組む「攻めの脱炭素経営」に取り組む場合には、新市場に新ビジネスで挑むわけですからなおさらです。

挑戦と失敗を容認する「心理的安全性の高い職場」が必要です。つまり「地球を冷やすために、組織を温める」必要があるのです。

今回の研究会を企画・参加した理由

脱炭素を進めるためには、脱炭素に関する知見・ノウハウと、脱炭素に挑戦できる組織づくりのノウハウの両方が必要です。

自分の持つ学問的な知見や環境NGOでの取り組みの経験と、診断士・社労士として支援してきた組織づくり(組織開発)のノウハウを提供し、他の会員から省エネ等の知見を吸収することで、自分と仲間の脱炭素経営支援の力を高められるのではないかと考え、参加いたしました。 どうぞよろしくお願いいたします。

■ 氏名(ふりがな)
 横山 哲朗(よこやま てつろう)

■ 事務所所在地
 兵庫県神戸市

■ 主な業務
 経営・人事労務コンサルティング、SDGs対応伴走支援・セミナー、脱炭素カードゲーム「2050カーボンニュートラル」公認ファシリテーター、組織開発支援

■ 現在の課題
 VUCA時代に対応できる心理的安全性の高い職場づくり

■ この研究会で深堀りしたいこと
 全社が一丸となって脱炭素という新しい挑戦に取り組むための組織づくりのノウハウ確立